「胸の香り」宮本輝著


「胸の香り」宮本輝著(文春文庫)読み終えました。
20~30ページの短編が7編入っております。
久々に宮本輝読みましたが、よかったです。
どこがよかったかって言われると難しいのですが、ほんのりと悲しさが漂い、風景が印象的で不思議と現代風景でもノスタルジックな気分になれ、その情景がいつまでも心に残ります。
昔、読んだ同作家の短編集「星々の悲しみ」も同じ様な印象を受けた覚えがあります。そのうちのいくつかは情景が今も心の中に残っております。
不思議な力を持った短編集です。久々に読んではまってしまった感があります。
振り返ってみると宮本輝作品は今までほとんど読んでおりませんでしたが、読んだ作品はどれも強く印象に残っております。
逆にこれから読む楽しみが増えました。
しかし、読みたい本が多くありすぎ、さらに遅読なため、はたしてどれだけ読めるか、とほほ。
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以下、表紙について付け加えました。
装画は有元利夫氏。
装幀は菊地信義氏。
今まで意識していませんでしたが、装幀(そうてい)とは本をデザインする事ですので、この場合は、バックに有元氏の絵を使いそれを含めた題字等のデザインが菊地氏という事になると思います。
この表紙のデザインは本の内容と合っているかはなんともいえませんが、気品が漂い崇高な文学の雰囲気を出している点でついつい手に取りたくなってしまいます。題字のフォントというか形や色、影の使い方などよくよく考えるとセンスがあります。
普段、なにげなく見ているものでもじっくりと向かい合ってみるとこのデザインにいたるまでの苦悩のようなものが、感じられます。

帯(本の下の紙)に描かれたサトウサンペイ氏の文春文庫のキャラクターがほっとさせられ、装画のイメージと正反対でそのアンバランスさが逆にいいです。
キャラの上に「本名・文春文庫。愛称・ブンブン。」と書かれております。
このキャラのことを言っているのだと思いますが、ブンブンはあまり口にしている人はみた事がありません。
いまいちはやらなかったのかもしれないですね。
ブンブンという愛称はかわいく、サトウサンペイのイラストも親しみが持てていいのですが、マッチしていない気もいたします。
どうせだったら、ブンシュン(男の子)&ブンコ(女の子)合わせてブンブンのかわいいキャラのほうがいいかもと思いましたが、すると大人に避けられてしまうので、かわいいキャラをさいとうたかを氏に描いてもらって・・・だめですね。
こういういイメージキャラを作るのも見えないところで相当苦労しているのかもしれません。
NHKで取り上げられる事のない小さなプロジェクトXが一冊一冊の本に対して行われていることを考えると頭が下がります。
ちなみにサトウサンペイ氏はあさって君を昔よく読んだ憶えがございます。
結構面白かった覚えがございます。
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by yururitositarou | 2005-07-25 23:05 |
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