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ドラマ化の小説


最近、松本清張と山崎豊子原作のドラマがよく放映されております。
どちらも大好きな作家なので、ついつい気になってしまいます。
去年は「砂の器」と「白い巨塔」どちらも本を読んでいて、時間的に見ることのできる状態だったので、楽しんで見ました。
「砂の器」は原作よりも映画の方がよくできている印象のある珍しい作品ですが、ドラマもSMAPの仲居くんが良い味出しており楽しめました。あのキザな演技は少しむかつきながらも魅了されてしまいました。原作のラストはわりとさっぱりしていたような印象があります。
しかし、原作と映画の話の中に出てくるハンセン病は避けられておりました。なぜだろうと疑問におもいます。その病気を扱わないで避けているのは妙に違和感が残ります。むかし、そういう悲劇があったことを伝えた方がいいのではと私はおもいます。
現代、その病気に対して偏見を持っている人は一部の人だけだと思いますが、タブー扱いにしてしまうと、逆に差別意識を芽生えさせてしまうのではと不安がよぎりました。
まあ、色々と私ごときが口出しできない事情があったのだと思います。
ドラマなどのテレビ番組は多分色々と規制が多いのでしょう。
見て文句言うのは簡単ですが、作るほうは大変でしょう。
「白い巨頭」は、小説の方が面白かった感があります。
江口洋介がかっこよかったです。
昔の田宮次郎版見てないのでみてみたいと思いながらいまだに見ておりません。
本を読んでいる時は、田宮次郎像が先にインプットされていたので、唐沢寿明の財前教授は演技は上手いのですが、違和感を感じてしまいました。
今年に入ると松本清張「黒革の手帖」と山崎豊子「女系家族」がドラマ化されてます。
くやしいながらどちらも読んでおりませんが、話は面白そうです。
この2本は時間的に見ることができない状況でした&です。
どちらも、女が主役で駆け引き合戦や嫉妬合戦が面白そうです。
最近、自覚してきましたが、結構自分は女同士の嫉妬やドロドロとした関係を描いた話が好きなんだと。
少し前に話題になった「真珠婦人」も見ていないのが悔やまれる自分があります。
しかし、身近であったらいやですね。当たり前ですが。
ドラマという自分とは関係のない世界でドロドロ劇が展開されると、妙にわくわくしてしまいます。
もっと、ドロドロとした世界を見てみたいと、欲求は高まります。

この流れで予想すると来年は山崎豊子「華麗なる一族」と松本清張「ゼロの焦点」、又は、水上勉「飢餓海峡」が怪しい感じがいたします。それぞれ映画は面白かったです。
どれも原作は面白いのでドラマを見てみたい感は強いです。
ただ、来年は司馬遼太郎「坂の上の雲」という超大作が控えているので、それがどうなるか気になります。と思って調べたら再来年予定との事。なんだかどんどん先へ伸びているような・・・
まあ、あれだけの作品を映像化すること自体考えられないので致し方ない気もいたします。

私が今後見てみたい3作家原作の連続ドラマ作品を挙げると
松本清張「ガラスの城」
二人のOLの手記のみで構成されたものですが、面白いです。ドラマも前半と後半で主役を変えると面白いかも・・・それと嫉妬ドロドロを味付けして品性をなくすといいかもしれないです。まあ、これはあくまで私の見解です。
山崎豊子「不毛地帯」
山崎豊子の中で一番好きな作品です。むかし映画化されたのは観ておりませんが、後半部だけ取り扱ったようなので連ドラで前半部からきっちりと・・・でも、お金がかかりすぎるかもしれません。シベリア抑留の残酷さ、何十年か前の世界を駆け回る商社マンの凄さ。大バクチの油田発掘のスケール感。様々な駆け引き合戦。見所満載です。
司馬遼太郎「城塞」
大阪の陣を丁寧に描いた物ですが、それを連ドラでやはり丁寧に。大阪側の名だたる武将達は北斗の拳の5車星とイメージがだぶり、かっこいいです。後半の冬の陣と夏の陣の大スペクタクル。これも丁寧にやったらお金がかかりすぎるかもしれないです。

番外、松本清張「渦」テレビ視聴率を扱った話で事件が印象薄いです。ラストがよくわからずに終わってしまった感が強い不思議な作品。導入部のテレビ視聴率の疑問はついつい引き込まれます。映像化するとかなり地味そうなので逆に見てみたいです。それとテレビで視聴率についてのドラマをやるのも面白そうだと。まあ、この作品はまず映像としてみる事はないだろうと思います。
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by yururitositarou | 2005-07-27 01:31 |

「胸の香り」宮本輝著


「胸の香り」宮本輝著(文春文庫)読み終えました。
20~30ページの短編が7編入っております。
久々に宮本輝読みましたが、よかったです。
どこがよかったかって言われると難しいのですが、ほんのりと悲しさが漂い、風景が印象的で不思議と現代風景でもノスタルジックな気分になれ、その情景がいつまでも心に残ります。
昔、読んだ同作家の短編集「星々の悲しみ」も同じ様な印象を受けた覚えがあります。そのうちのいくつかは情景が今も心の中に残っております。
不思議な力を持った短編集です。久々に読んではまってしまった感があります。
振り返ってみると宮本輝作品は今までほとんど読んでおりませんでしたが、読んだ作品はどれも強く印象に残っております。
逆にこれから読む楽しみが増えました。
しかし、読みたい本が多くありすぎ、さらに遅読なため、はたしてどれだけ読めるか、とほほ。
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以下、表紙について付け加えました。
装画は有元利夫氏。
装幀は菊地信義氏。
今まで意識していませんでしたが、装幀(そうてい)とは本をデザインする事ですので、この場合は、バックに有元氏の絵を使いそれを含めた題字等のデザインが菊地氏という事になると思います。
この表紙のデザインは本の内容と合っているかはなんともいえませんが、気品が漂い崇高な文学の雰囲気を出している点でついつい手に取りたくなってしまいます。題字のフォントというか形や色、影の使い方などよくよく考えるとセンスがあります。
普段、なにげなく見ているものでもじっくりと向かい合ってみるとこのデザインにいたるまでの苦悩のようなものが、感じられます。

帯(本の下の紙)に描かれたサトウサンペイ氏の文春文庫のキャラクターがほっとさせられ、装画のイメージと正反対でそのアンバランスさが逆にいいです。
キャラの上に「本名・文春文庫。愛称・ブンブン。」と書かれております。
このキャラのことを言っているのだと思いますが、ブンブンはあまり口にしている人はみた事がありません。
いまいちはやらなかったのかもしれないですね。
ブンブンという愛称はかわいく、サトウサンペイのイラストも親しみが持てていいのですが、マッチしていない気もいたします。
どうせだったら、ブンシュン(男の子)&ブンコ(女の子)合わせてブンブンのかわいいキャラのほうがいいかもと思いましたが、すると大人に避けられてしまうので、かわいいキャラをさいとうたかを氏に描いてもらって・・・だめですね。
こういういイメージキャラを作るのも見えないところで相当苦労しているのかもしれません。
NHKで取り上げられる事のない小さなプロジェクトXが一冊一冊の本に対して行われていることを考えると頭が下がります。
ちなみにサトウサンペイ氏はあさって君を昔よく読んだ憶えがございます。
結構面白かった覚えがございます。
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by yururitositarou | 2005-07-25 23:05 |

小池真理子著「夜ごとの闇の奥底で」

小池真理子著「夜ごとの闇の奥底で」読み終えました。
雪に包まれたペンション。物語はほぼそこで展開します。
サスペンスです。
車の事故と雪のためにペンションに逃げ込んだ男、ペンションに住んでいる親子。
父親は奔放な娘と凝り固まった思考のために気がおかしくなっており表面の礼儀正しい言葉とは裏腹に突如舞い込んできた男に対して悪意を抱き、娘はそんな父親にうんざりしており、父親の狂気がひどくなる前に男を逃がそうとしますが・・・
読みやすく書かれており、次はどうなる度はかなり高いので、最後まで飽きずに読めました。
父親の不気味な恐ろしさがこの物語を面白くし印象に残ります。
暑い夏に読むのもいいかもしれません。
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by yururitositarou | 2005-07-22 00:03 |

埋もれ木(小栗康平監督作品)

渋谷の映画館で小栗康平監督の「埋もれ木」見てまいりました。
やや、寝不足だったので、退屈して寝てしまったらという恐さもありましたが、予想と違い全く退屈しない作りで、心地よくもう少し長く見ていたい気になった映画でした。
映画館で小栗作品を鑑賞するのは「眠る男」についで二回目ですが、前回はずいぶん前のような気がします。今回の映画は「泥の河」や「死の棘」よりも「眠る男」に近い感があります。が、さらにストーリー性を排除しており、はっきりとした起承転結はありません。ストーリー性がないからつまらないのではないかと思われますが、ストーリー性がないからその場その場の台詞と映像を楽しむだけで特に考える必要がないので、観ていて非常に楽な映画です。そもそも、映画にはストーリーがあるのが当たり前という考えはおかしいと思います。ストーリー物が大半を治めているため、こういうストーリー性がない映画だと難しそうだという印象を与えがちですが、私としては逆にわかりやすいというか考える手間がないので、感じるだけでいい、観やすい映画だと思います。
舞台は鉄道が通らなくバスも廃線になった村というか町というか田舎が舞台です。そこに住む老若男女の日常を淡々と描写いたします。
空想と現実が混ぜ合わさって展開しますが、わからなくても関係ないと思います。感じればいいのだと。その分、映像はどのシーンとっても綺麗で印象に残ります。
その映像の心地よさや登場人物ののんびりとした立ち振る舞いが、いいなあと感じられればこの映画を楽しめます。
フェリー二の「81/2」「アマルコルド」「インテルビスタ」等を楽しめる人でしたら共通の空気が流れているのでお薦めです。
後半にタイトルの埋もれ木がでてきます。これは昔森林だったところが噴火の影響で立ったまま埋もれてしまった木の事をいいます。埋めていた土を取り払った地下の森は迫力あります。そしてそこから上昇する鯨の張りぼては幻想的で深みを感じます。また、トラックに描かれた鯨の絵が雨上がりの水溜りに映りあたかも浜に打ち上げられた鯨のように観える映像感覚のすばらしさ等々印象的なカットが数多くちりばめられており今までの小栗監督作品の中で一番楽しめる作りになっております。
多少貧乏でもこの映画に出てくる町に住みたいという気持ちになりました。
ずっと、この心地よい映像の世界に入っていたい。
ある意味理想郷が展開します。
そういう映画です。
私的にはとても気に入ったので、お薦め映画です。
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by yururitositarou | 2005-07-19 01:19 | 映画

小池真理子著「記憶の隠れ家」講談社文庫

小池真理子著「記憶の隠れ家」講談社文庫を読み終えましたが、前回の「怪しい隣人」と同じく面白かったです。今回は様々な家が登場しますが、家というよりもやはり中心は人間の話でして、こちらもなにげない日常が恐怖に変わるという恐さです。1篇40ページぐらいのが6篇入っておりまして、「怪しい隣人」と似ております。「怪しい隣人」が面白いと思いましたらこちらも面白いはずですので読んで損はないと思います。
で、その流れでやはり家にあった小池真理子著「夜ごとの闇の奥底で」新潮文庫を読み始めました。今度は長編です。出だしは車、人里離れた山奥、雪、捨てなければいけない拳銃等々面白そうなアイテムや状況がそろっておりますのでこれからの展開を楽しみにしながらゆるゆると気分に浸りながら読んでいこうと思います。
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by yururitositarou | 2005-07-11 01:38 |

夢を操作する面白さ

昨日の晩、私は面白い体験をいたしました。これは、以前にもあったかどうかわかりませんが、意識として鮮明に残っているのは今回が初めての事ですので、記念として書いておこうと思います。
面白い体験といっても、実は夢の中でのことなのですが、その日はレディオヘッドのOKコンピューターというアルバムを静かな音量で流しながら床に就きました。
いつの間にか、夢の世界におりましたが、レディオヘッドの音楽が流れているという意識はかんじておりました。夢の中の映像は晴天の野外で私の背丈よりもやや低いくらいの広葉樹が生垣のように前方や左右にありまして、地面は砂色の土です。その広葉樹の間の道をくねくねと進んでいる映像が前面に展開しております。その映像と音楽がなんとなく心地よいのですが、延々と展開しているので少し違う所に行きたい気持ちが沸きました。
その時、私は夢を見ているということも、そしてレディオヘッドの音楽が流れている事も自覚しておりました。そして、私はその夢を操作してみようという気になりました。目の前に海が広がる事を念じたのです。
するとどうでしょう、驚いた事に夢の映像は、低広葉樹を抜け出ると崖になっており、そこをふわりと飛び越えました。すると下方に青い海が広がっており、映像はスーっと滑らかな動きで海面すれすれを飛び始めました。そして、さらに何か物足りない、そう、波を切るしぶきがあったらと思うと映像はさらに海面すれすれまで下がっていき、両側には波を切る白く輝くしぶきが立ち始めました。この心地よさはなんともいえませんでした。
そして、そのまま進んでいくと前方にキラキラと輝く波が現れて徐々にこちらに近づいてきます。
波を飛び越えようかそれともそのまま進んで行こうか迷いましたがとっさの判断でそのまま波に向かって進んで行きました。
間近に迫った波は大きな壁となり、そこに突っ込んでいくと体がふわりと波に持ち上げられ、てっぺんまで到達しようとした時にその波の中に突っ込んでしまいました。その時、海の塩味を飲み込んだ感覚に包まれ夢は終わりました。
久々に心地よい夢で、更に夢を操作したという感覚がなんとも言えず心地よい体験でございました。
さらに、不思議な事に夢の感傷に浸りながら私の体は寝ている事に気がつきました。
意識は正常に戻っているのに、呼吸は完全に寝ている状態なのです。しばらく、その状態を楽しんでおりましたが、そろそろいいだろうと思いまして、目を開け起きました。
レディオヘッドの音楽はまだ続いておりまして時計を見ると寝る体勢になってから30分程しかたっておりません。
しかし、このように自分の夢を思い通りに操作できるとなれば、毎回心地よい映像を期待しますがそうは上手くいきません。しかし、なにかコツがあるのではないかとこれからは意識してみようと思っております。
夢の中の映像は私のこれまでの体験や想像の映像で出来上がっております。今回見た映像も何かしら前に観た映画や実体験の映像が元になって作られているはずです。そして夢診断については良く知りませんがその時の心理状態などが影響して夢となって現れるのだと思います。はて、昨夜の夢はどういう意味なのか?わかりませんが、心地よさだけで物語性はない夢でした。それと眠りが浅い状態でみた夢なので操作できたのだと思います。
とすると、浅い眠りのうちに夢を見て操作する方法を取得すれば夢を数倍楽しむ事ができそうです。
結構、夢も凝ってみるとマイライフズムービーとして面白いかもしれません。
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by yururitositarou | 2005-07-11 01:22 | 心理

乗馬での事故

昨日の土曜日はいつも通り馬に乗りに行きました。駆歩(カケアシ)で、馬は前回も乗ったアレキサンダー。駆歩でていると思っていたら実は出ておらず。誤魔化し駆歩にだまされました。以前と同じく大王に鞭打ち&キックをかまし何とか走ったようです。走ったというのは教員に指摘され気づきました。自分では誤魔化しと本当の区別がまだつきませんでした。難しいものです。
珍しく知っている顔がいない日でしたが、以前、知り合って最近みていなかった女性に出会いました。その女性は若いのですがかなり上のクラスで、以前から上手い人という印象がございましたが、最近、お目にかかっておらずどうしたんだろうと思う時もございました。お話をうかがった所、今年の2月に乗馬の障害(棒を飛び越える競技)の練習をしていたところ、ちょうど飛び越える時に体の位置が後ろ側に傾いてしまい着地時に衝撃を逃がす所がなくなりそのまま衝撃が首にきてしまったということ。痛みが後々まで残り医者にみてもらった所、首の椎間板ヘルニアで一生直らないと宣言されたそうです。びっくりしました。日常生活には影響ないようですが、雨の日などは首の骨が重くなるような感覚に襲われるそうです。
現在は、乗馬はなるべくしない方がいいとの事ですが、そんなに負担のかからない乗り方だったらということで、用心しながら乗っているそうです。
あれだけ上手かった人が、乗るのが恐くなったという事を聞いて、気の毒にと思いました。
それと同時に自分も障害競技はしておりませんが、いつなっても、おかしくはないと思いました。
スーパーマンのクリストファー・リーブが乗馬事故で体を動かせないようになったことは有名ですが、身近で災難にあった人が出てくると人事ではない気がします。
好きだった乗馬を急に今までどおりにできなくなる辛さはそうとうなものだと思います。
しかし、それでも馬を憎まずけなげに乗り続けている姿を見ると、頭がさがります。
頑張ってください。
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by yururitositarou | 2005-07-11 00:35 | 乗馬

大自然の空気を感じる「大いなる西部」

先日の日曜日、DVDで「大いなる西部」を観ました。初めてではなくもう何度も観ている映画なのですが、急に観たくなる時がありまして、半年くらい前、DVDを探したのですが、どこにも売っておりませんでした。しかし、いつの間にやら安い価格で売り出しているのを発見し、迷うことなく買いまして、それで安心したのか買ってから今まで3ヶ月ぐらい置いたまま状態でした。日曜日に急に見たい衝動に駆られ部屋にある小さな14インチのテレビで見ることにしました。確かに14インチはこの映画にとっては小さすぎます。小さい頃、大迫力に感じたソール・バスのデザインに生茶の音楽が流れるオープニング・タイトルはそれほど迫力を感じませんでした。やはり、大画面で観る映画です。
しかし、話は面白いので楽しむ事はできました。
この映画は結構思い入れが強い映画で、中学か高校の1年の頃初めて観たのですが、かっこいい男像の価値観がこの映画で少し変わったような気がいたします。この前に「シェーン」という名作もありましたが・・・
普通、男の子のかっこいいイメージはスーパーヒーローのように単純に力が強いというイメージですが、この映画のグレゴリー・ペック演じる主人公は少し違います。主人公の設定は東部から来た船乗りです。その男が西部に来て西部の男ってのはと男らしさ自慢の標的にあいます。
まあ、主人公の被っている場違いな帽子を見ると西部の男の気持ちも理解できそうです。ですが、主人公は馬鹿にされたからといってむやみに鉄砲撃って反撃したりしませんし、復讐するのも反対です。いわゆる人前で力を誇示しないかっこよさなのです。誇示しないがために婚約者からは意気地なしに見られてしまいます。しかし、見えないところで与えられた試練をすべてクリアーしていくのです。クリアーしてもあえて、それを自慢げに言ったりしません。なので、やわな奴とまわりに思われ、終いには婚約者からはそっぽを向かれますが、そんな事は気にしません。そんな小さなことにこだわらないで自分の大きな夢に着実に進んでいきます。それを理解できない婚約者は結局のところ西部の常識に凝り固まった頭しか持ってない、所詮その程度の女性なのです。で、主人公はまわりに流されないで信念をもってすすんでいきます。周りの人間が外面や面子にばかり縛られて生きているのが馬鹿っぽく見えてきます。
物語の大きな筋は二つの家の勢力争いですが、これも、結局は二つの家の主人同士、個人2人の意地の張り合いに、周りを巻き込んでしまっている構図です。国と国との関係にも通じる物があるように思えます。
そんな二つの家が喉から手が出そうなほどほしがっている水場がある土地を父から受け継いで持っている女性(ジーン・シモンズ)がおりまして、その女性も二つの家の争いにうんざりして、どちらの家にもその土地を売り渡そうとしませんが、主人公に対しては共感した気持ちになり、いとも簡単に売り渡してしまいます。
まあ、ストーリーはこれくらいにして、見所はその他にもいろいろあります。まず、私自身が馬に乗るようになってから観たのが今回が初回ですが、前半馬車に乗った主人公が対立する家の息子4人に馬で襲われるシーンがあるのですが、そのシーンにものすごい乗馬シーン(見方によってはこいつら馬鹿か?と思えます)があり、あれはどんなに練習してもできない、いや、やりたくないとつくづく身にしみて感じました。これほどの乗馬シーンは最近の映画では観られなくなりました。
その他、チャールトン・ヘストンと延々と殴りあうシーンもなんとなく味わいがあります。凄い殴りありの割には顔が全く腫れてません。
3時間近い長さの映画ですが見所が色々あり、飽きさせません。
水場でのグレゴリー・ペックとジーン・シモンズのシーンもなんとなく心地よい雰囲気で印象的です。所々、映像が綺麗です。
敵対する家の親父役のパール・アイブスという役者さんがアカデミー賞取りましたが、確かに人間味があり印象に残ります。私的には、その息子役のチャック・コナーズに1票入れたい気もします。
まあ、しかし、今の映画に見慣れている人にとっては、面白い映画であるのだろうかとも思います。もしかしたらこんな退屈な映画どこが面白いの?などと言われそうです。
まあ、西部の大自然の空気を感じてみるには、いい映画だと思います。最近のCGを駆使した映画よりは開放的で新鮮な空気を感じまして、その点は心地よいと思います。大画面で見たい映画です。
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by yururitositarou | 2005-07-05 02:23 | 映画

小池真理子著「怪しい隣人」

小池真理子著「怪しい隣人」集英社文庫、読み終えました。
一編40ページほどの話が6つ入った短編集です。この本もかなり読みやすかったです。
日常の家族などの付き合いを通して話は進みます。一見、純文学のような日常生活を描いた小説かと思えるように淡々と話が進むのが多いですがどれもが徐々にあるいは最後に恐ろしい様相を示して、読み終わった時はクライムサスペンス小説となっております。
日常生活の描き方は短編であるのに丁寧に描かれているので、その分、非日常が姿を見せ始めると際立った恐ろしい印象を与えます。どれも出だしからはどういう展開になっていくか見当つかないので、非常にわくわくいたします。それと会話と人間の書き方が上手い作家だとつくづく感じました。純文学タッチのクライムサスペンス。それも非常にお手軽に読める長さですので電車の中で読むのには最高にいいと思います。寝る前でもいいかもしれません。松本清張が社会派サスペンスでしたらこの短編は日常派サスペンスです。お手軽ですが読後感はずっしりときます。これも私的にはお勧めの本です。
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by yururitositarou | 2005-07-04 01:42 |